函館市14年度生活保護 不正受給、過去10年で最多

update 2015/12/22 10:05


 函館市の2014年度の生活保護費に関し、市が不正受給と判断した件数が前年度比17件増の206件に上り、過去10年間で最多となったことが分かった。一方で金額は同1940万円減の6124万円、1件当たりの受給金額も29万7000円で、同約13万円減少した。

 市は受給者の納税に関する情報などから収入調査を行い、不正受給かどうかを判断している。

 206件の内容は稼働収入(働いて得た収入)の未申告・過少申告が最も多く、同1件増の127件。年金など公的給付の未申告も同1件増で39件だった。残る40件は、仕送りなど稼働収入に当てはまらない収入の未申告・過少申告などで、保護の要件を満たさず受給していたケースもみられた。

 市の14年度の受給者数は、前年度比87人減の1万2914人と2年連続で減少。一方で、人口減少や一人暮らしの高齢者世帯が増えていることなどから、人口1000人当たりの受給者数を示す保護率は通年平均で47・4と、道内でも2番目に高い水準となっている。

 生活保護に関する相談を受け付けている市民団体「函館生活と健康を守る会」の担当者は「不正受給の中には子どものアルバイト収入に気付かなかったり、事情による急激な貧困に適応できなかったりするケースもある」とし、「生活保護制度の制限により、保護を受けても苦しんでいる人たちはいる」と説明する。

 市生活支援第1課によると、不正受給1件当たりで100万円以上のケースは12件、少額だと2〜300円台もあったといい、「今後も不正受給の早期発見に取り組み、金額が膨らむ前に適切な対応を行う」としている。

提供 - 函館新聞社

その他の新着ニュース

前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです