本年度函館港客船寄港実績、15隻、乗客乗員3万3624人
update 2015/11/30 10:19
函館市は本年度のクルーズ客船の寄港実績をまとめた。12月4日に予定していた「コスタ・アトランティカ」(8万5619トン)の初寄港が中止となったため、本年度は延べ15隻、乗客・乗員数は3万3624人(うち乗客2万3000人、速報値)となった。昨年度と比べると大幅な減少だが、乗客・乗員数が2000人を超える寄港が8回と半数以上で、大型客船の寄港が地域のにぎわいにつながった。
昨年度はプリンセス・クルーズ社の道内発着クルーズなどもあり、過去最高の延べ37隻、乗客・乗員数は約6万6000人。13年度の延べ14隻、約1万8000人と比較し、市港湾空港部港湾空港振興課は「客船の大型化で人数が多くなっている」とする。
今季の15隻のうち、「ダイヤモンド・プリンセス」(11万5875トン)が5回寄港。乗客は計1万6171人、乗員は計6393人となり、同船だけで全体人数の3分の2を占めた。国内発着のクルーズでの寄港だったが、外国人乗客が多いのも特徴的だった。
9月29日には函館では初となる2隻の客船が同日寄港。このうちの1隻「サファイア・プリンセス」は中国・上海発着のチャータークルーズで、函館が最初の寄港地。2000人の乗客に対応するため、道内他地域からも55台の観光バスが集まったが、夜間までの拘束ができず、夜景のオプショナルツアーが中止となった。同課は「全国他港でも客船の大型化によってバス確保に苦慮している」とする。
一方、客船寄港時の遺愛女子高校のボランティア活動が本年度の観光庁長官表彰を受賞。クルーズ振興関連の受賞は初めてで、他港からも取り組みに対する高い関心が寄せられているという。来年度の寄港予定について、同課は「『ダイヤモンド・プリンセス』の7回をはじめ、『飛鳥II』の寄港が増え、20隻以上になる。引き続き丁寧な対応を心掛けたい」としている。
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