青函トンネルで防災訓練 JR函館支社
update 2015/11/26 10:08
【福島】JR北海道函館支社は25日、青函トンネル内で列車火災を想定した総合防災訓練を吉岡定点(福島町館)で行った。来年3月の北海道新幹線開業や、今年4月に発生した特急列車の発煙事故を教訓に、乗客が階段を使って地上まで避難する訓練を初めて実施した。JR関係者や警察など約300人が参加、迅速な避難方法の確認や関係機関との連携強化を図った。
この日は、函館発青森行き訓練用臨時列車(6両、模擬乗客約170人)が知内信号場通過後、1号車(最後尾)の床下で火災が発生したという想定。車掌らは乗客を前方の安全な車両に避難させ、消火設備がある吉岡定点で停車。消防などが負傷者2人を担架で搬送、ほかの乗客が歩いて約15分先にある避難所まで避難開始した後、消火活動を行った。
8月の竜飛定点(青森県東津軽群)で初めて行ったケーブルカー(定員15人、約600メートル)を使った訓練を取り入れ、負傷者2人を6分かけて地上まで搬送したほか、新幹線開業を見据え、多くの乗客を短時間で避難させるための訓練として、約40人は階段(1180段)を使い地上に出て、福島町が手配したバスに乗り木古内駅まで移動した。
訓練後、同支社の鈴木理夫次長は、地上に避難した乗客がバスに乗るまで時間が掛ったことを課題に挙げ、「全体として良い訓練が出来た。年明けに新幹線の車両を使った訓練を予定しているので、今までのノウハウを生かして、関係機関との連携を強めていきたい」と話した。
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