おせち料理多様化…百貨店など商戦本格化
update 2015/11/23 10:11
師走を前に函館市内、近郊の百貨店や大型スーパーなどでおせち料理の予約販売商戦が本格化している。各店では老舗料亭が手掛ける高価格品や少人数用の一段重、洋食オードブル風など幅広い商品を取りそろえるなど、多様化する消費者ニーズに合わせた商品を打ち出している。
棒二森屋(函館市若松町)は、レストラン五島軒(同末広町)の和洋中を盛り込んだ少人数用の一段重(6480円)から老舗旅館竹葉新葉亭(同湯川町)の三段重(5万9400円)まで幅広い価格帯の種類を用意。今年はソムリエが選んだ和食に合うワインを、おせちサンプルの隣に並べて販売するなどの試みも。「それぞれの正月の楽しみ方に合わせて買い求めるお客様が多い」(同店担当者)という。
丸井今井函館店(同本町)は、市内のホテルや料亭を中心に65種類を取りそろえる。売れ筋は例年と同じ2〜3万円台だが、4〜5万円台の高価格帯も好調だという。営業統括部の仲居真祐子売出計画マネジャーは「おせちに関しては増税や不景気の影響は感じられない。晴れの日は奮発したいと思う人が多いのでは」と分析する。
イオン湯川店(同湯川町)と上磯店(北斗市七重浜)では、道産和牛やエゾシカなどの北海道の食材にこだわったレストラン黒島(札幌)の「フレンチと和の極みおせち」(2万7000円)など41種類を販売。犬のご飯研究家が監修した愛犬用おせち(3240円)や二段重のスイーツおせち(5400円)などの変わり種も展開する。
テーオーデパート(梁川町)は、高齢化や世帯人数の減少を受け、2〜4人用(1万〜2万台)の品ぞろえを強化。同店担当者は、11月末から12月上旬が注文のピークとみていて、いよいよおせち商戦が激しさを増しそうだ。
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