9888人を大海原に/函館水産高80周年あす式典

update 2015/11/20 10:14


 【北斗】函館水産高校(北斗市七重浜、三ツ石茂之校長)が創立80周年を迎えた。函水(かんすい)の愛称で地域に親しまれ、これまで卒業生9888人(専攻科含む)を大海原へ送り出している。21日午前10時から同校体育館で記念式典を挙行し、在校生481人や同窓生など約700人が出席して節目を祝う。

 1935(昭和10)年、旧函館造船学校の施設を継承する形で北海道庁立函館水産学校として産声を上げ、50(昭和25)年に現校名に改称。同校漁業科(現・海洋技術科)26期生の三ツ石校長(60)は「同窓会の『北鳳会』や地域のおかげで、80年の伝統を守ってこられた」と語る。

 幾度の変遷を経て、現在は4学科を設置。全国で唯一、食品の化学分析、衛生管理などの知識を習得できる品質管理流通科、機関士を育成する機関工学科、船舶の運航や栽培漁業などを学ぶ海洋技術科、食品の製造実習に力を入れる水産食品科。「中学校で学ばない専門性の高い教育が魅力。入学して全員同じスタートラインに立つので、頑張れば結果が出ると証明できる生徒が多い」と三ツ石校長は胸を張る。

 その言葉通り、海技士や危険物取扱者、一級小型船舶操縦士などの国家資格の合格者も多く、目覚ましい活躍を見せている。一方で、本年度はボート部、相撲部、新聞部が全国大会へ進出するなど、部活動も活発だ。

 同校の校訓「函水の伝統」の一つに掲げる「堅忍不抜」を重んじる三ツ石校長は「本校の生徒のあるべき姿を映している。社会で生き抜く力を養いたい」と力を込めた。

提供 - 函館新聞社

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