日和茶房1億円で売却へ、ぺシェ・ミニョン
update 2015/11/18 10:41
洋菓子製造販売のぺシェ・ミニョン(函館市乃木町、中澤美樹社長)が、国の登録有形文化財に指定された歴史的建築物を利用して運営するカフェ「日和茶房(ひわさぼう)」(元町32)の営業を今季限りで取りやめることが17日、分かった。同社は売却する方針を固め、建物は現在1億円で売りに出されている。
建物は海産物商、佐田作郎の邸宅として1928(昭和3)年に建築。08年に同社が取得、「プレーリーハウス」の名で親しまれた建物を改装し、2013年6月に開店した。昭和初期の雰囲気が残るモダンな空間を生かして夏季限定で店を開き、焼き菓子やケーキ、軽食などを提供していた。
隠れ家カフェ≠ニして市民や観光客の間で口コミが広がっていたものの、中澤社長は「ある程度の赤字は覚悟していたが、収支がなかなか改善しなかった。今年に入って人手不足が深刻化したことも重なり、売却は苦渋の決断」と経緯を語る。
同社は今年の営業が終了した10月末以降、市内の不動産会社に売却を依頼した。中澤社長は「維持費用もかかると思うが、建物の良さを本当にわかってもらえる方に購入してもらいたい」と話している。
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