町会加入促進へ来月協定…宅建協会、市、市町連

update 2015/11/18 10:40


 地域コミュニティーの中心となる町会の会員減少を防ぐため、北海道宅地建物取引業協会函館支部(中澤郁雄支部長、179社)は12月1日、函館市と函館市町会連合会(新谷則会長)の3者で、町会への加入を促進する協定を結ぶ。市町連が民間企業と会員加入への連携を取るのは初めて。

 協定は、全国宅地建物取引業協会連合会が2012年度に公益社団法人へ移行後、地域コミュニティーの活性化を目的として取り組んでいる社会貢献の一環。同函館支部に加盟する不動産業者が、物件契約時に新規入居者へ町会加入を呼び掛け、加入希望者には「町会加入取次連絡票」を配布し、市町連を通じて各町会へ連絡する。

 市町連によると、2005年度に68・8%(9万2928世帯)あった加入率は、10年度63%(8万7068世帯)、15年度57・9%(8万369世帯)と、毎年約1%ずつ減少している=別表。高齢者の福祉施設への転居やアパートやマンション住民の加入率の低さなどが減少の要因に挙げられており、街灯管理や港祭りなど、地域住民の安全や文化を守るための町会活動が年々困難になっているのが実態だ。新谷会長は「未加入の市民に町会活動への理解が十分に得られていない現状で、不動産業界から協力をいただけることは大変ありがたい」と歓迎する。

 締結式は市役所で行われ、市市民・男女共同参画課は「今後、町会の役割が大きくなる中で加入者を促進する取り組みに期待している」とし、同函館支部の生田健作副支部長は「町会への加入促進によって地域のつながりが深まり、安心安全な町づくりのお手伝いをしたい」と話している。

提供 - 函館新聞社

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