まちセンで故木下順一さんをしのぶ企画展
update 2015/11/11 10:23
1962年から2012年まで通算536号を発行したタウン誌「街」の発行人で函館出身の作家故木下順一さんをしのぶ企画展が9日、函館市地域交流まちづくりセンター(末広町4)で始まった。多くの来場者が木下さんの足跡を振り返るとともに、市民に愛された名タウン誌を懐かしんでいる。15日まで。
「街」は、函館で暮らす市井の人々から寄せられたエッセーや小説、インタビュー記事などから街の現在を毎月記録し続けてきた。木下さんの没後10年を機に、長女の渡辺絵理子さん(札幌在住)が呼び掛け人となって、同誌の編集室(元町2)が企画した。
会場には編集室に残されているバックナンバーや、これまで同誌に登場したり、編集に関わった市民の写真など約100点が並べられている。
また、7日に亡くなった作家宇江佐真理さんの追悼コーナーも設けられ、2007年秋号に記載されたインタビュー記事を読むことができる。
14日午後2時からは渡辺さんと、同誌の編集に携わってきた太田誠一さんが「知られざる木下順一」と題したトークショーを行い、生前愛した曲をかけながら名編集者のプライベートなどを紹介する。
編集スタッフとして関わった河田節さんは、木下さんについて「文学を志す人以外にも執筆者を求め、発掘するプロでもあった」と振り返る。佐藤靖子さんは「市民がつづった函館を見ていただきたい」と話し、来場を呼び掛ける。会場には、同編集室が13年6月に発行した記念誌「わが街 はこだてタウン誌50年」も並ぶ予定。入場無料。
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