ドサンコ災害救助デモンストレーション
update 2015/11/10 10:07
道南発祥の北海道和種馬(ドサンコ)の重量搬送能力などを災害時の救助活動に役立てようと、北海道和種馬保存協会(札幌、近藤誠司会長)は8日、函館市東山町の函館どさんこファーム一帯で災害救助デモンストレーションを行った。人馬一体で人命救助と物資搬送の対応を詰めた。
ドサンコの背にロープ1本で荷物を積む駄載(だんづけ)は、地域の発展を支えた伝統技術。同協会によると最高200キロの運搬ができ、災害時の活用が注目されている。
訓練は昨年に続き2回目で、同協会道南支部(長谷川繁支部長)と北海道災害救助騎馬隊(池田茂代表)が協力し、10頭と25人が参加。土砂災害で孤立集落ができ、車両とヘリコプターによる救援活動が困難な状況下を想定し、泥道や急こう配の山林で行った。
騎馬隊が災害状況を把握し、その情報を基に負傷者の救助と搬送、まきと救援物資に見立てた荷物を届けた。
前足と後ろ足を同時に前に出すことで揺れが少なくなるドサンコの「側対歩」も披露され、大きな拍手が起きた。
近藤会長(65)は「課題を探り、ドサンコの能力の活用とその素晴らしい伝統を守っていく。災害時にドサンコの存在は、多くの人を励ます存在になる」。長谷川支部長(69)も「今後も訓練に協力して、万一の際の救助活動に生かしたい」と話していた。
同協会は来年も同訓練を行う予定。
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