函館市、来年度から事業系ごみ処理値上げ
update 2015/10/31 10:13
函館市は30日、来年度の事業系廃棄物(ごみ)の処理手数料・使用料に関し、単位を現行の100キロごとから10キロごとに改定し、値上げする方針を明らかにした。事業系一般廃棄物の焼却・埋立処分手数料は、100キロごと320円から10キロごと52円(100キロ当たり520円)とする。同時に3カ年かけて激変緩和率を改定し、2017年度73円(同730円)、18年度以降現行の約3倍の94円(同940円)に値上げする考えだ。
産業廃棄物の処理に関わる来年度の使用料は、焼却工場が100キロごと1140円から10キロ123円、埋立処分場で100キロ690円から10キロ100円とする。
現在、18の収集運搬許可業者が、市内の事業系ごみの8割以上を日乃出清掃工場などに搬入。許可業者は処分手数料や運搬経費などを含め、排出業者との間でそれぞれ料金設定をしている。
市内のごみ全般の処理費用は毎年30億円以上に上るが、業務の委託化や委託料などの見直しなどで、13年度は09年度に比べ約3・7億円(10%)減少。一方で事業系ごみの排出量は横ばいに推移。ごみ総排出量に占める12年度の割合は37%で、全国平均29%、全道平均30・7%を上回り、処理単価は上昇している。
また00年4月以降、市内の事業系ごみ処理には50%の激変緩和措置を設定。一般廃棄物の処理手数料をみると、税込みで札幌市2000円、北斗市1728円(いずれも100キロ当たり)となっており、函館市は道内主要都市の中でも最安値となっている。一般廃棄物は自区内処理が原則だが、市環境部は「他市町から手数料の安い函館に処理しに訪れても気付かれない」と料金格差の抜け道を危惧する。
市は手数料改定により、近隣自治体との均衡や費用負担の適正化を図る。湯浅隆幸同部長は「手数料は値上げするが、必ずしも排出、許可業者間での料金設定全体が上がるわけではない」とし、「ごみの再資源化、減量化の促進につなげたい」と説明する。
市は12月の定例市議会に処理料金改定に関する条例改正案を提出する。
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