「うまい酒に」、函館奉行醸造へ稲刈り
update 2015/10/11 10:07
函館の地酒「函館奉行」の原料となる酒造好適米「吟風」の稲刈りが10日、市内米原町の水田で行われた。醸造元や生産者ら12人が集まり、黄金色に実った稲を刈り取りながら、銘酒の醸造を願った。
地酒は2年前から、亀尾地区の水田で実った吟風を原料に、小西酒造(兵庫県伊丹市)が純米吟醸酒を醸造。同社所有の酵母に加え、函館高専の小林淳哉教授の研究グループが開発した菜の花酵母を用いて、2種類の酒を作っている。
今年の作付面積は、昨年の倍となる1万7500平方メートルに拡大。生産者の橋田孝一さん(67)によると、6月の田植え後は順調に生育し、7・2トンほど収穫する見通し。同酒造は1升瓶(1・8リットル)で6000〜7000本の生産を見込んでいる。
この日は同社の庄司明生営業本部長のほか、地酒生産を企画した道食品開発流通地興の谷沢広代表理事、市農林水産部の藤田光部長らが集まって神事を行った後、生産者から手ほどきを受けながら鎌を使って稲を刈り取った。
谷沢代表は北海道新幹線開業直前の来年2月に新酒の発表会を行うとし、「シールなども含めて新幹線をデザインしたい」と意欲。「来年はさらに作付面積を増やし、別の酒米を使った新たな辛口の酒を作りたい」と話していた。
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