低気圧で道南も大荒れ

update 2015/10/3 10:41


急速に発達した低気圧の影響で、2日の道南は荒れ模様となった。江差町では、住宅の屋根を見に行った女性(72)が強風にあおられてはしごから落下し、右足の太ももを骨折するなどの重傷を負った。厚沢部町では大型の農業用ビニールハウスが全壊する被害があった。

函館地方気象台によると、最大瞬間風速は奥尻29・9メートル、松前28・5メートル、江差28・4メートル、函館市高松町25・7メートル。24時間降水量は午後7時までで、福島町千軒62ミリ、奥尻54ミリ、知内32・5ミリを観測した。

北電によると、長万部や森、厚沢部など6町計201戸で停電が発生、午後4時前に全戸復旧した。

渡島総合振興局によると、強風による倒木が北斗で3件、森で2件、函館と木古内で各1件あった。函館で工事現場の足場が倒壊、北斗で物置の屋根が飛ばされ、森で鷲ノ木小の屋外プール屋根(シート式)が破ける被害が、それぞれ1件あった。桧山振興局によると、せたなの小・中学校全8校が休校した。

農業被害では、北斗で水稲が倒れる被害が1ヘクタール出た。JA新はこだて厚沢部支店によると、厚沢部と江差で強風により農業ビニールハウスが損壊。正午現在、厚沢部7棟、江差3棟で、主にアスパラ栽培用で被害。厚沢部富栄地区では2棟(最大で長さ50メートル×幅5メートル)が全壊した。すでに収穫を終えており、株の栄養を育んでいるところだった。町などが調査しており、詳細が判明するのは5日になる見込み。

函館市国際水産・海洋総合研究センター(弁天町)は、臨港道路が1日午後6時から超波のため通行止めとなり、2日夜に同センターで開催予定だった「はこだてカルチャーナイト」は中止された。

同気象台は、3日も暴風と波浪などへ警戒を呼び掛けている。

提供 - 函館新聞社

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