遠泳リレーで津軽海峡横断、水泳倶楽部

update 2015/9/23 10:21


 世界各地の海峡横断などに挑戦している「オーシャンスイマー」4人による「津軽海峡水泳倶楽部」(石井晴幸代表)は21日、青森県佐井村―函館市戸井間50・66キロの遠泳リレー横断に初めて挑戦し、13時間6分で見事成功した。

 メンバーは最高齢の眞壁功さん(71)を筆頭に、内藤保雄さん(58)、関根健弘(たけひろ)さん(46)、杉田真紀(まさき)さん(33)の4人。チーム名は4人の苗字の頭文字をとって「マナセス」とした。

 メンバーは、水泳帽と海水パンツのみの姿で21日午前5時17分、佐井村の海岸を出発。石井代表らが乗船する船が付き添う中、1時間ごとに交代し、まずは潮の流れを考えて西の福島町方面を目指した。その後は12・3キロ地点で大きく迂回(うかい)し、北東の戸井方面に向かった。水温は摂氏23度から21度で推移。4人は津軽海峡の速い潮流を乗り切り、戸井へは午後6時23分、瀬田来漁港近くの岩場へ上陸した。

 眞壁さんは「途中は潮に逆らう形で泳いだのできつかったが、後半から楽になっていった」と振り返る。62歳の2006年、ドーバー海峡単独横断に15時間50分かけて成功。日本人最高齢記録を持つ。「自分にとっては今回で最後の横断泳。最高のメンバーで泳ぎ切ることができてうれしい」と笑顔。

 内藤さんは「尊敬する眞壁さんに良い思い出をつくってもらいたかった。充実した海峡横断ができた」と話す。2年後の17年にはドーバー海峡単独横断に挑む関根さんは「このチームでトライアルができたのは幸せ」、来年6人チームでドーバー海峡の往復横断に挑む杉田さんは「チームでの海峡横断が経験できたことは自信につながった」と力を込めた。

 同倶楽部は、世界オープンウオーター水泳協会が定める世界7海峡のうち、津軽海峡は唯一泳ぐための協会がなかったことから11年に発足、2年前に改称した。津軽海峡の素晴らしさを広く伝えようと、横断リレー泳を実施した。

提供 - 函館新聞社

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