渡島水産塾で漁業体験学習
update 2015/9/22 10:15
渡島総合振興局は29、30の両日、人口減少対策の一環として「渡島水産塾」と銘打ち、一般の高校生を対象にした漁業体験学習を函館市内で行う。函館の基幹産業である水産業を広く知ってもらうことで、地元での漁業就業や水産加工・流通業への就職に結び付け、人口減を食い止めるユニークな試みだ。
清尚学院高校(土家康宏校長)調理科2年生84人を対象に初めて企画した。29日に41人、30日に43人が参加予定。函館市漁協のコンブ倉庫(石崎町)や戸井漁協のコンブ種苗センター(小安町)を見学後、同校に戻り調理実習に臨む。
戸井漁協女性部の室谷久恵部長ら4人が講師となり、戸井産イナダのさばき方を伝授。生徒たちは南茅部産サバを一人一匹ずつさばいてサバのみそ煮に挑戦するほか、戸井産のコンブ入りご飯、だしコンブの炒め物、コンブだしのみそ汁を作る。全員で昼食に味わった後、渡島南部地区漁業士会の成田力会長(えさん漁協)が函館のコンブ漁や水産業の魅力を座学で教える。
普通高校に通う生徒は漁業に触れる機会が少なく、函館のメーン魚種コンブについて詳しい知識を持っていないのが現状。同振興局は「現場見学や調理実習を通じ、まずは水産業に関心を持ってほしい。担い手の確保だけでなく、関連産業への就職を契機として人口減対策にもつなげたい」(水産課)と期待を込める。振興局は本年度から5年間、魚種を替えて事業を継続する考えだ。
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