歌や踊りでアイヌ文化体感
update 2015/9/13 10:18
第4回アイヌ文化交流の集い函館「イランカラプテ」が12日、サン・リフレ函館で開かれた。「帯広カムイトウウポポ保存会」(帯広市)と、函館から2団体が出演。古式舞踊や歌など、民族文化の世界に触れた。
NPO法人道南マウコピリカの会の主催で、函館アイヌ協会の共催。加藤敬人理事長はアイヌ語で「こんにちは」を意味する「イランカラプテ」とあいさつ。「函館にはアイヌ文化を知り、勉強し、パフォーマンスをする人たちがいる。文化を残すためには皆さんの協力が必要。歌や踊りを楽しんでほしい」と述べた。
帯広カムイトウウポポ保存会は道内で最も長い歴史を持つ保存会で国の重要無形民俗文化財に指定されている。30種類以上受け継いできた古式舞踊や歌から、先祖供養やクマ送りの儀に使う酒を造るときの歌と踊り「シントコサンケ」、穀物を臼でひくときの様子を表す「フミウス」、弓を持った男の勇壮な舞「クリムセ」などを披露した。アイヌの世界観に引き込まれた観客は手拍子や大きな拍手を送った。
函館からは民族歌舞団こぶし座が伝統楽器トンコリの演奏やアイヌ語の朗読、歌を披露。会場に配られた口琴「ムックリ」の演奏指導も交えて、アイヌ音楽の世界を伝えた。アイヌの精神性を現代的音楽で表現する「ピリカモシリプロジェクトReRa」もステージを盛り上げた。函館のアイヌ文様の刺しゅう団体「イランカラプテの会」は作品展示で楽しませた。
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