事業参加者25人減の107人 昨年度「函館市就労等意欲喚起プログラム事業」
update 2015/9/12 10:48
生活保護受給者の勤労意欲を伸ばす「函館市就労等意欲喚起プログラム事業」で、2014年度の参加者は前年度から25人減の107人と減少したが、このうち実際にボランティア活動に取り組んだのは97人に上り、活動に励んだ参加者は事業開始以降、初めて9割を超えた。
同事業は生活保護受給者の増加を受け、11年度から実施。市内のNPO法人ワーカーズコープ茜が事業委託し、引きこもりやニート、就労経験の少ない母子世帯の母親などを対象に、個別面談や家庭訪問によるカウンセリングを実施。また、介護事業所や学童保育所などでのボランティア活動の機会を設け、社会参加や受給世帯の自立を手助けするのが狙い。
昨年度に参加した107人のうち、ボランティア活動を経験し、実際に就職に至ったのは7人、就労指導員による「就労支援プログラム」に移行したのが7人となった。市生活支援第2課によると、同事業の利用者は人と話すのが苦手だったり生活リズムをうまくつかめなかったりしている場合が多いといい、「社会人としての心構えや人との向き合い方を学ぶ役割を果たしている」とする。
1人あたりのプログラム実施期間は約3カ月で、活動日数とともに状況に合わせながら調整できる。就労までに時間がかかる人もいるが、毎年度末に開催する参加者報告会では「毎日充実して感謝している」などといった前向きな声が多く上がっているという。同課は「まず何に苦しんでいるのかを明らかにし、自立に向けた継続的な支援が必要」としている。
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