水産・海洋都市推進機構浜回り<Rーディネーターに中尾さん着任
update 2015/9/8 10:11
函館国際水産・海洋都市推進機構(石尾清広代表理事)のコーディネーターに中尾博己さん(63)=函館在住=が7日、着任した。漁業のさまざまな課題に対応するため、現場と研究者との間をつなぐ通訳≠フ役割を担う。水産業のプロとして豊富な知識と経験を持つ中尾さんは「浜の応援団に徹したい」と張り切っている。
中尾さんは1951年、山口県宇部市出身。北大水産学部を卒業後、77年に道職員となり、函館水試水産業専門技術員、渡島西部地区水産技術普及指導所長、渡島中部地区水産技術普及指導所長など「水産畑」一筋に歩んできた。前職は常呂漁協(北見市)で新しい資源としてナマコの種苗生産・放流技術定着化を先導。現場に精通したコーディネーターの採用計画を新聞記事で知り、「ナマコの技術が安定してきたので、自分に課せられた課題に一区切り付いた」と判断、応募に踏み切った。
道南勤務の経験から、業界に幅広い人脈を持つのが強み。「普及指導員時代と同じで、浜の課題を発掘し、解決に向けた道筋を示すことが大切。うまく現場と研究者の橋渡しができれば」と意気込む。函館を中心に現場を駆け巡る日々が始まる。
浜の将来を担う人材育成も重要なテーマだ。「魅力ある漁業の確立を目指して後継者対策にも力を入れたい」と話す。
同機構は、漁業者のニーズがなかなか吸い上げられていない現状を改善するため、常勤職員として浜回り<Rーディネーター1人を採用、課題解決に向けた態勢を強化する狙い。函館市の委託事業で、本年度の補正予算に270万円を盛り込んだ。9月〜来年3月分の人件費に充て、その後も3年程度は継続雇用を見込んでいる。
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