市議会 昨年度の生活保護費 7年ぶりに前年度下回る
update 2015/9/8 10:11
函館市の2014年度の生活保護費(扶助費)決算額は、前年度比約6300万円減の215億9864万円となった。前年度を下回るのは7年ぶり。不正受給決定額も同約1900万円減の6124万円で、市の就労支援、不正受給対策の効果が表れた。
7日の市議会予算決算特別委員会民生分科会(池亀睦子委員長)で、金澤浩幸氏(市政クラブ)、松宮健治氏(公明党)の質問に市保健福祉部が答えた。
受給者数(通年平均)は03年度に1万人を数えてから右肩上がりに増え続け、昨年3月に過去最高の1万3068人を記録。市は不正受給対策として、昨年4月に市民からの情報を一元的に受け付ける適正化ホットラインを開設。また、従来からの就労支援プログラムなどの支援の取り組み方を見直した結果、今年6月の受給者数は1万2662人と、ピーク時から406人減少した。
14年度に同ホットラインに寄せられた情報151件のうち、不正または不適正と判明したのが31件。このうち生活保護の廃止に至ったのは16件で、内訳は車の使用10件、届け出と異なる場所の居住4件、就労収入の未申告1件などだった。
人口1000人当たりの生活保護受給者を示す保護率も、ピーク時には47・7だったが、現在は47前後で推移している。同部生活支援第1課は「最低賃金の引き上げや有効求人倍率の上昇など、社会経済情勢が上向いてきていることを背景に、就労支援や不正受給に対する取り組みの成果が表れてきている」とした。
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