介護予防教室 メニュー増え好評 函館市
update 2015/9/7 10:43
元気な85歳を目指して健康づくりに挑戦してみませんか−。函館市は平均寿命を迎えても元気に生き生きとした生活を長く続けられるよう、運動実践と講話による「介護予防教室」(参加無料)を毎年開いている。これまで転倒骨折予防の教室のみだったが、本年度から新たに筋力・脳力アップ、泳がないプール運動を取り入れ、現在計4つの教室を開催中だ。さまざまな視点から高齢者の健康づくりに取り組んでおり、参加者の健康維持の意識づけに一役買っている。
同教室は、「第7次市高齢者保健福祉計画・第6期市介護保険事業計画」(2015〜17年度)で定める介護予防事業の1つで、要支援・要介護認定を受けていない65歳以上の市民を対象に実施。昨年度までは市直営による事業だったが、今夏から介護予防における専門の知識を持つ民間事業者に業務委託し、事業の拡充を図った。
新たに「マシンで!筋力アップ教室」「泳がない!プール運動教室」「わくわく!脳力アップ教室」を加え、これまでの「転ばない!からだづくり教室」と合わせ計4教室を開講。各教室とも1時間半ほどで、全10回。本年度は延べ3960人の参加を計画している。
このうち、ルネサンス函館(鍛治2)が受託する筋力アップ教室は定員20人で、ランニングマシンによる有酸素運動や上・下肢を鍛えるトレーニングを行っている。腕をしっかりと振り普段より少し早めの歩行、体に負担をかけすぎないトレーニングなどで、日常生活に重要な筋肉を効率よく鍛えられる。
トレーニング後に取り入れているダンベル体操は、1、2キロのダンベルを両手に持ち、肩や腕を動かすもので、自宅でも気軽に行えるメニュー。介護予防教室初参加の水野八博さん(67)は「働いている間は健康、介護についてあまり考えていなかったが、トレーニングのおかげで体の痛みがなくなり、今後も継続して体を動かしたいと思った」と話していた。
このほか、脳力アップ教室では順番通りにステップを踏んだりボールを上に投げている間に手を数回叩いたりなど、ルールを決め、頭を使いながら運動するメニューを用意。加えて、各教室で毎回10〜30分ほどの健康講座を開き、食事の取り方や認知症予防などについての知識も身に付けられるのが特徴だ。
同計画によると、14年度の認知症高齢者が9959人なのに対して、25年には約2200人増の1万2135人に上ると推計。市保健福祉部高齢福祉課は「運動は健康づくりとともに、認知症予防にも効果的。ぜひ興味のある教室に参加して欲しい」としている。
市は秋期の参加者を18日まで募集(申込順、定員になり次第終了)。問い合わせ・申し込みは同課(勝手TEL0138・21・3081)へ。
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