相談件数3年連続減少 子どもなんでも110番 養護は過去最多

update 2015/9/7 10:41


 函館市が設置する相談窓口「子どもなんでも相談110番」に寄せられた2014年度の相談件数は、前年度比13件減の395件と、3年連続の減少となった。一方で、虐待としてできないグレーゾーンを含む養護相談は312件で、2007年度の設置以降で最多になったことが分かった。

 養護相談の内容別では、DV(ドメスティック・バイオレンス)や食事を満足に与えないといったネグレクト(育児放棄)と認定しづらい「その他」が、同比61件増の221件で最多。「体にあざが見られる」など、児童虐待が同比44件減の91件となり、養護が全相談件数の8割近くを占めた。

 また、渡島・桧山管内を所管する函館児童相談所に14年度寄せられた児童虐待に関する相談のうち、虐待と認定して処理した事例は267件と、13年度から127件増えている。市子ども未来部は「警察や児童相談所への通報、相談が広く市民に認識されたことにより、当相談窓口への児童虐待相談は減少し、児童虐待以外の養護相談が増加したのでは」とみている。

 このほかの相談では、不登校が前年度比14件減の24件、育児・しつけに関する相談が5件減って14件。相談者は児童虐待、不登校の場合は教育現場や医療機関からが多かった。高校卒業後の進路や親族関係の悩みを聞いてほしいとの相談もあった。

 同窓口は18歳以下の子どもに関する家庭や学校で発生した事例、虐待と思わせる相談に対応。教職員OBが電話を受け取り、ケースに応じて専門機関につなぐ役割を果たす。同部次世代育成課は「一緒に原因を考え、少しでも本人の役に立てるよう機能させたい」としている。

 同窓口の開設時間は平日午前8時45分から午後5時半まで。電話0138・32・3192。

提供 - 函館新聞社

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