大間審査 長期化を示唆 原子力規制委の田中委員長
update 2015/9/4 10:12
電源開発(東京)が青森県大間町で建設中の大間原発の新規制基準適合性審査の状況について、原子力規制委員会の田中俊一委員長は3日、「地震や津波の外的起因事象についての評価もまだまだ途中。予断を持って申し上げる段階ではない」と述べ、審査の長期化を示唆した。
衆院原子力問題調査特別委員会で、道8区選出の逢坂誠二氏(民主党)への答弁。
同社は昨年12月に適合性審査の申請を行い、規制委はこれまでに5回の審査会合を開いている。
同社は当初、審査終了を今年11月、2020年12月には安全対策工事を完了し、21年度の運転開始を目指す方針を示していたが、1年以上の計画先送りが予測される。4日にも同町などに説明し、函館市にも状況を通達する見通し。
また、特別委で政府はMOX燃料とウラン燃料の単価や、国内外でのMOX燃料の製造コストの違いに関して「各電力会社の競争上の問題で把握する立場にはない」と答弁。これに逢坂氏は「核燃料サイクルやプルサーマル計画という国家的プロジェクトでありながら、どのくらいの金がかかるかも政府が把握していないのはあまりにずさんで無責任だ」と指摘した。
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