商品券効果で消費買回復…日銀8月 2カ月ぶり上方修正
update 2015/9/3 10:16
日銀函館支店(沼本奈美支店長)は、各指標に基づく8月の道南地方の金融経済動向をまとめた。プレミアム付き商品券の効果で、個人消費に回復の動きがみられることなどから、全体の景気判断を「基調としては持ち直している」とし、2カ月ぶりに上方修正した。
基調判断の引き上げは、7月に続いて今年2回目。前月まであった「一部に弱めの動きがみられる」という表現を削除した。個別の項目では、個人消費と住宅投資の判断を上方修正した一方、生産の判断を引き下げた。
個人消費は、2カ月連続の引き上げ。主要小売店10社の7月の売上高は、4カ月連続で前年を上回り、消費税増税前の13年7月と比較しても、1・9%のプラスとなった。沼本支店長は「総菜の販売が堅調で、プレミアム付き商品券が追い風となり、食料品の売り上げが伸びた」とする。
住宅投資は4カ月ぶりに上方修正。前年あった分譲住宅の大型需要の反動で、新設住宅着工戸数は前年同期比30・4%減となったものの、持家は3カ月連続で前年を上回り、好調を維持している。
一方で、生産は9カ月ぶりに下方修正。電子部品について「弱含んでいる」から「緩やかに減少している」とした。
先行きについて、同支店は「持ち直しの動きが続くと考えられる」とし、沼本支店長は「家計の支出、企業の設備投資について注視したい」と話している。
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