18歳以上選挙権 出前講座の準備進む…市選管
update 2015/8/31 10:29
公職選挙法改正による選挙権年齢の18歳以上への引き下げに伴い、函館市選管は高校生など若者向けの出前講座を開くための準備を進めている。秋ごろ、政府から全公立、私立高校に、選挙制度について説明する副教材が配布されることが決まっており、市選管は「副教材を活用し、今年中に出前講座が行えるよう学校側に提案していきたい」としている。
副教材は総務省と文部科学省が制作を進めており、選挙制度の意義や投票の仕組み、選挙活動について事例を用いながら選挙違反を説明する内容が盛り込まれる。模擬投票など実践的な取り組みを行うためのワークシートも封入される予定で、公立、私立高校に通う全学年分配布される。
これまで市選管では、成人祭会場で実際の記載台や投票箱を用いた模擬投票を行ってきたほか、毎年「明るい選挙啓発ポスターコンクール」の開催など、若年層の啓発活動に取り組んできた。ただ、出前講座は主に町会で行っており学生向けの内容ではなかったため、現在内容の見直しに取り掛かっている。
道は法改正を受け、9月から来年3月までに、各管内の高校で出前講座を開く予定。講座を希望した高校に対して開くもので、学校数などは未定だという。
市選管は今後、副教材の内容と学校側のスケジュールを勘案しながら講座開催の打診を行う見通しだ。市選管の下中修子事務局長は「カリキュラムが組まれているため新たに講座を開くのは難しい状況にあるが、学校側との主権者教育の役割分担や短時間で数回行うなど、小さな機会を生かしていきたい」と話す。
現在のところ教育現場では具体的な動きは見られてない。ただ、若者の投票率の低さは深刻化しており、啓発活動の重要性は痛感している。函館大の担当者は「直近の選挙(来夏の参院選)が1年後なので、対象者向けの啓発活動はこれから。来春に新1年生が入った時点で、他の学年と合わせて取り組みを進めたい」としている。
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