プレミアム商品券発売1カ月、効果の評価二分
update 2015/8/28 10:17
函館市がプレミアム付き商品券を発売してから約1カ月が過ぎた。市内の百貨店やスーパー、飲食店などでは「売り上げが伸びた」と恩恵を実感する声がある一方、「消費喚起には至っていない」と不満を漏らす意見もあり、販売効果をめぐって評価は割れている。
商品券は7月25日に市内15か所で一斉に発売され、用意した10万セット(発行総額10億円分、額面総額12億円分)が即日完売となった。市経済部商業振興課によると、これまでに約4割が使用されたという。
丸井今井函館店(本町)は、発売日となった同25日の売り上げが、前年同日と比べて10%アップ。担当者は「商品券を使って買い物する客の3、4割は食品を購入している」と分析する。棒二森屋(若松町)は、7月25日〜8月23日の売上高が前年同期比で2・4%増加。商品券発売日は時計などの高額商品を購入する客もいたという。
イトーヨーカドー函館店(美原1)は、商品券効果でランドセルや家電製品の売り上げが前年同期比で2割増加。ホームセンター「イエローグローブ」の担当者は「家電の売れ行きが良く、消費回復の追い風になっている」と話す。
一方、市内で回転すし店などを展開する「やすけフーズ」の担当者は「売り上げの回復につながるほどの商品券の利用はない」とため息をもらす。函館本町市場商業協同組合の石橋良理事長は「普段必要なものに使われているだけで、効果は実感していない」とする。
市内の商店街関係者は「売り上げは変わらない。生活防衛の手段として日用品に商品券が使われているイメージだ」と話す。
同課の柏弘樹課長は、「アンケート調査の結果などをもとに、年内に効果測定についてまとめたい」と話している。
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