青函トンネルで防災訓練
update 2015/8/18 10:33
【青森】JR北海道函館支社は17日、青函トンネル内で列車火災をを想定した総合防災訓練を竜飛定点(青森県東津軽郡)で実施した。来年3月の北海道新幹線開業や、今年4月に発生した特急列車の発煙事故を踏まえ、地上へ向かうケーブルカーと反対側を走行する列車への避難、誘導訓練を初めて実施。JRや消防など9機関の約290人が参加し、迅速な情報収集や避難誘導、消火活動に取り組んだ。
この日は函館発青森行きの訓練用上り臨時列車(6両、乗客130人)が吉岡定点を通過時に、1号車の床下で発生した火災を検知するシステムが作動。函館指令センターから車両に通知され、消火や避難施設のある竜飛定点で停車。乗客を避難所に誘導すると同時に消火作業を行った。約10分後、ケーブルカーには定員の約40人が向かい、模擬の負傷者2人も搬送。乗車までの時間などを確認した。ほかの乗客は、降車から約1時間半後に到着した下り臨時列車へ誘導した。
訓練後、JR北海道の田畑正信常務は「車両や設備でトラブルが起きないことが第一。新幹線に対応した訓練も行い、安全に万全を期したい」と話した。JR北海道は青函トンネル内の事故に対応する避難マニュアルについて、在来線用から新幹線に対応したものを作成中。新幹線でも竜飛定点で避難することを想定している。同トンネルでの総合訓練を来年1、2月に計画する方針。
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