中心市街地 空き地・店舗微増…函館市、14年度3エリア調査

update 2015/8/4 10:12


 函館市は2014年度の中心市街地の空き地・空き店舗の状況をまとめた。市中心市街地活性化基本計画の3エリア13町が対象で、空き店舗総数は前年度比3件増の607件、空き地は同7件増の96件、面積は同4582平方b増の2万6176平方bだった。調査以後に店舗の建設が始まった空き地もあり、市経済部は「再開発の過渡期」とみており、民間投資による土地取り引きや再開発の動きを注視している。

 対象地区は▽函館駅前・大門地区(5町)▽本町・五稜郭・梁川地区(3町)▽両地区を結ぶ市電沿線地区(5町)の3エリア。3月31日現在の状況を目視、聞き取りでまとめた。

 駅前・大門地区の空き店舗は微減の254件。夜間飲食店の空き店舗が7件増加し186件だった。営業中店舗は松風町で9件増加したが、地区全体では同7件減の429件だった。空き地は大森町で2500平方b分増加するなど、同1484平方b増の8726bだったが、新たな空き地として計上された大森町27では衣料品チェーン店の建設工事が始まっている。

 本町・五稜郭・梁川地区では空き店舗は同11件増の252件。形態別では夜間飲食店の空き店舗が14件増加し、営業中店舗でも形態別では夜間飲食店の減少が多い。空き地は繁華街から離れた本町の宅地が空き地化したことなどで、同1876平方b増の1万1164平方bだった。

 市電沿線地区では空き店舗数、営業中店舗数ともに微減。空き地は、旧道南勤医協函館診療所跡(千代台町)の建物解体に伴い、面積が地区全体で同1222平方b増の6286平方bだった。全エリアの駐車場は微増の745カ所、駐車可能台数は約300台減少の1万2615台で、時間貸し、月決めが減少する一方で店舗などの専用駐車場は増加した。

 13年4月にスタートした中活事業は本年度が計画期間の折り返しで、来年3月には北海道新幹線が開業し、17年3月までには駅前、本町両地区の拠点ビルがそれぞれ完成する予定。水面下で新幹線開業後を見据えた動きも進められているという。同部中心市街地再生担当は「幹線道路沿いの空き店舗への出店が進んできた一方で、通りから離れた場所では閉店や空き地となるケースがある。事業効果を広範囲に波及させていくことが今後の課題」としている。

提供 - 函館新聞社


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