デジタルペン高齢者見守り 秋にもスタート
update 2015/7/21 10:24
情報技術(IT)のシステム開発会社、グローバル・コミュニケーションズ(函館市富岡町2、笹谷隆社長)は、デジタルペンを生かした高齢者見守りサービスを今秋にも実施する。遠方の家族が送信されたデータを通じて高齢者の体調を確認でき、重症化する前に電話連絡や自宅訪問の対応ができるように応用した。モニターを募って1カ月ほど試行し、検証したうえで本格運用する。
同社は2011年、書いた文字がインターネットを通じて相手のパソコンなどに送信されるデジタルペンを使ったネットワークシステムを開発。函館市内の一部医療機関や福祉施設が、高齢者の買い物支援や要介護予防の健康確認などに活用している。
一人暮らし高齢者の孤独死や振り込め詐欺が近年増えている状況を踏まえ、同社はシステムを活用してそれらを防止できないか検討。離れた家族や民生委員らが高齢者のわずかな異変を察知できるよう、見守りサービスを考案した。遠隔地にいる家族や高齢者の見守り活動をするボランティア、民生委員、介護事業者などを利用対象に想定している。
見守る高齢者にあらかじめ専用のチェックシートとデジタルペン、通信用小型サーバーを持たせ、毎日、シートに記入してもらう。シートには健康状態や不審な電話の有無を確認する項目が列記され、チェックした内容は同社が管理するクラウドに集約される。利用者は自分のパソコンからクラウドにアクセスし、内容を確認できる仕組みとなっている。
利用者はシートにチェックされた内容から通院を勧めたり、何日も記入がなければ何か異変があったのではと推測もできる。
「ペンでチェックするだけなので、機器の操作が苦手な高齢者に最適。家族も体調変化の予兆を捉え、何かが起こる前にいち早く対応できる」と笹谷社長。「これからの人口減少社会に向け、このサービスが選択肢の一つになれば」と話している。
◇
同社は今月24日までモニターを募集中。応募者の中から5人を選定し、8月から1カ月間試行する。期間中、モニターに対しデジタルペンなどの機器を無償で貸し出す。申し込みは同社ホームページの募集ページ(http://
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