新幹線開業控え商談会の開催増加

update 2015/7/17 10:12


 函館産の食料品などを取り扱う商談会の開催機会が増えている。函館市が出店支援を行うなどしてかかわる本年度の事業は、国内外合わせて前年度比5件増の12件。16日は流通大手のイトーヨーカドー関係者が来函し、秋に首都圏の店舗で開催する「函館・道南フェア(仮称)」に向けた商談会が開かれ、過去最大規模となる道南の食品関連企業約40社が参加した。市経済部は「北海道新幹線の開業を控えて注目が集まっている」としている。

 イトーヨーカドーでのフェア開催は今春、市に同社から打診があり、16日の商談会につながった。この日は市内をはじめ、北斗、七飯、木古内、厚沢部などから企業が集まり、目利きのバイヤー相手に菓子や水産加工品など商品の売り込みを図った。

 参加企業のうち、吉田食品(高盛町)営業部の山本治さんは「地場産の食材にこだわって商品づくりをしている。首都圏での催事では商品の動きもいい」と話す。同社は秋に新工場の稼働を控え、積極的に販路拡大に取り組む考えだ。

 市商業振興課によると、市がまちづくり協定を結ぶイオングループのダイエー店舗での催事に向けた商談会を5月に開催済み。イトーヨーカドーを含め、流通大手2社が函館地域に注目した形となり、「地元企業は小売側の声を新たな商品の開発にもつなげてほしい」とする。

 また、海外市場では、香港や台湾、タイでの食品展示商談会、物産展参加経費を市が予算化。6月の補正予算ではシンガポールの外食産業市場の開拓に向けた事業費200万円を計上した。11月には道内他都市とも連携し、札幌市内で海外のバイヤー約50人が参加する食品輸出商談会を予定している。

 同課は「新幹線の開業を控えて、全国の百貨店やスーパーなどから函館物産協会への引き合いも増えている。海外市場もアジアからの観光需要と合わせて成長していくチャンスがある。販路拡大の機会を提供していきたい」としている。

提供 - 函館新聞社


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