函館市が来月から徘徊高齢者情報をメールで配信

update 2015/6/24 10:13


 函館市は7月から、消防出動や市政情報をメールで伝える「函館市ANSINメール」に、新たに徘徊(はいかい)などで行方不明になった高齢者の情報を配信する。地域住民による見守り体制の構築を強化するねらいで、市保健福祉部高齢福祉課は「より多くの目で徘徊高齢者を見つけ、地域の安心と安全を守れるよう協力をお願いしたい」としている。

 同メールは不審者の目撃や食中毒警報などの安心・安全情報、市道の通行止めについて知らせる緊急市政情報など、5つの分野で配信(登録時に選択可)。このうち、徘徊高齢者の情報は安心・安全情報のカテゴリでメールを受け取ることができる。

 市は1997年度、行方不明者の高齢者を早期に発見・保護するため、ラジオ放送やタクシー協会に捜索の呼び掛けを行う「函館地区高齢者のためのSOSネットワーク」を構築。以降、各年度の保護人数は15〜20人ほどで推移している。高齢化に伴う認知症患者の増加を見据え、メールによって市民の目を一層行き届かせるのが目的だ。同様の活動は道内では釧路市が実施しているという。

 メール登録者には、市から高齢者の年齢や性別、服装、髪型などの基本情報が送られる。目撃した場合は、メールに返信せず、110番か最寄りの警察署、交番に情報提供する。

 市は今後、市内の公共施設や地域包括支援センターなどにメール登録を啓発するちらしを貼りだすとともに、コンビニエンスストアや金融機関など、高齢者が立ち寄りやすい場所に勤める市民に登録を呼び掛ける。

 登録方法は、hkd-ansin@kmel.jpに空メールを送るか、ツイッター(アカウント@Hakodate_ANSIN)。問い合わせは同課(電話138・21・3081)へ。

提供 - 函館新聞社

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