「自分らしく人生歩んで」 女優の原千晶さん 二度のがん闘病語る
update 2015/6/22 10:14
癒やしにまつわる商品やグルメが集まるイベント「フードマーケット&JAAいやしの祭典2015」が21日、津軽海峡フェリー函館ターミナルで開かれた。二度のがんで子宮を全摘出した女優の原千晶さん(41)が、涙を交え、自分らしく人生を生き抜く力について講演した。
津軽海峡フェリーとJAA(日本アロマコーディネーター協会)主催。
原さんは29歳での休業を機に、興味があったアロマを勉強。心と体を癒やし、芸能界で再起を図ろうとした矢先、「子宮頚がん」が見つかった。医者からは再発防止のため子宮の全摘出を提案されたが、「子どもを産みたい」との願いから全摘出は思いとどまった。
切除から4年9カ月後の2009年12月、原さんを再び病魔が襲う。腹部の激痛で病院を受診したところ、子宮頚がんと子宮体がんの併発に加え、リンパ節への転移もあり、末期がんの手前だった。「一度がん宣告を受けているにも関わらず、通院を途中で止め、全摘出もしなかった。どうして自分の体をもっと大切にしなかったのだろう、と思った」と声を詰まらせた。
後悔する原さんを救ったのは、主宰する婦人科がん患者会「よつばの会」で出会った女性。11年7月の会立ち上げからわずか10カ月後に他界した。原さんは涙ぐみながら「病から逃げ続けてきた私は、いわば悪い例。でも、彼女を見て『どんな状態でも、これが私』と言える人生を歩みたいと感じた」と語った。
函館市内に住む女性(51)は「病に負けず、すごく輝いていた。自己を持つことの大切さを教わった」と目頭を押さえた。このほか、JAA(日本アロマコーディネーター協会)は「いやし」、津軽海峡フェリーは「美と健康」をテーマにしたブースを構え、終日多くの市民らでにぎわった。
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