恵山で地熱発電の資源量調査、東京の2社
update 2015/6/20 10:27
再生可能エネルギー開発事業を手掛けるレノバ(東京)とデナジー(同)の両社は18日、函館市恵山地区で地熱発電所の建設を目指し、資源量の調査を行うと発表した。6月下旬に地表調査に着手、来年以降は候補地を実際に掘削して作業し、早ければ2019年から運用を開始したい考えだ。
両社は14年から、恵山の地熱資源に着目。レノバの担当者は「文献や先人の調査に基づき、投資に値すると判断した」とし、出力は最大2000〜3000`hを見込む。地元住民の合意を得るため、同年12月から説明会を複数回開き、調査に向けて準備を進めていた。
地表調査は、石油天然ガス・金属鉱物資源機構の助成金を活用。来年2月までのスケジュールで、地下から噴き出す蒸気や熱水の成分を分析し、断層の分布などを確認する。
来春には掘削して地下探査を行う予定で、環境への影響を調べ、発電所建設が可能となれば16年から建設工事に着手する。事業の運営は両社が共同出資して設立する現地法人が担い、売電収入の一部は「地域貢献基金」として、地元の活性化に役立ててもらう。
レノバの担当者は「調査の都度ごとに市や住民と意見交換し、理解を得た上で秩序ある開発を進めたい」としている。
道内の地熱発電施設は、森町の北海道電力森発電所のみ。レノバはこれまでに、全国5カ所で大規模太陽光発電所(メガソーラー)を開発。地熱発電は、九州でも建設を模索している。
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