観光客0.4%増484万人、昨年度函館市

update 2015/6/7 10:37


 函館市は2014年度の観光客入り込み数(推計値)をまとめた。総数は前年度比0・4%増(2万1000人)の484万人で、3年連続で増加した。外国人宿泊客数は、同20%増(5万7739人)の34万5954人で、過去最高を記録。円安を追い風に台湾や中国などから大勢の旅行客が訪れ、函館観光をけん引した。

 入り込み数は、交通機関別の利用者数をもとに集計した。上期(4〜9月)は、前年同期比2・8%減の316万2000人。下期(10〜3月)は同7・1%増の167万8000人で、02年度の170万8000人に次いで、過去2番目となった。市観光企画課は「外国人観光客の増加に加え、北関東や東北でのプロモーション活動が奏功し、国内観光客が復調した」としている。

 交通機関別では、航空機が前年度比5・7%増の65万2600人。昨年、マレーシアや天津(中国)を結ぶチャーター便が相次いで就航したことから、数字を押し上げた。船舶はクルーズ船の寄港数が増加し、同25・2%増の26万1900人だった。

 市内の主要ホテルへの聞き取り調査でまとめた外国人宿泊客数は、上期が14万473人、下期が20万5481人。市が第4次観光基本計画(14〜23年度)で掲げた目標値の30万人を突破したことから、同課の本吉孝年課長は「数字の上方修正も検討したい」とする。国・地域別では台湾が最多で22万8774人。チャーター便の運航が始まった中国は、同3・7倍の5万772人と急伸した。

 今年3月にはエバー航空が台北線のデイリー運航を開始したほか、7月には函館と北京を結ぶ初の直行便が就航する予定で、明るい材料は多い。本吉課長は「今後も外国人観光客の増加を見込んでおり、期待を寄せている」としている。

提供 - 函館新聞社

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