スルメイカ 低調な初日

update 2015/6/3 10:25


 道南スルメイカ漁が始まり、2日早朝、函館市水産物地方卸売市場に526`の初水揚げがあった。初漁としては例年より少ない。イカの北上が早く、序盤の漁獲は高い水準になるとの予想に反して振るわず、低調な出だしとなった。早速、函館市内のスーパーや鮮魚店の店頭に初夏の味覚が並んだ。

 1日に19隻が松前沖に出漁したが、漁が薄いため操業をやめて早めに切り上げた。函館漁港では2日未明に戻った船が多く、漁業者が船底のいけすからイカをたも網ですくい、市場へ出荷した。

 田原正明さん(55)は「事前の予想が良かっただけに期待もあったが、イカがいる感じではなかった。何とか出荷できる分だけ捕れたが、この数量では燃油代が賄えない」と嘆いた。佐藤豊次さん(65)は「水温は高めだが、松前沖まで群れが来ていないようだ。道南以南の日本海の漁場では水揚げされており、今後来遊してくると思う」と期待を込めた。

 午前5時半から市場で初競りがあり、526`のうち、いけすイカは280`で昨年と同じ1`あたり5000円のご祝儀相場が付いた。胴長は例年並みの10〜15aといい、函館魚市場営業一部漁船課の片瀬了嗣主任は「これからの漁に期待したい」と話した。

 スーパー魚長八幡通り店(亀田本町61)では、刺し身用として100c298円(税別)で販売。大塚英俊店長は「初日は当初予定を下回る数量だったが、函館の夏の商材にイカは欠かせない」と、漁が上向くことを願っていた。

提供 - 函館新聞社

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