若者中心 人つなぐ拠点に…市民交流プラザ整備基本計画策定

update 2015/5/28 09:58


 函館市は市内本町の旧グルメシティ五稜郭店跡地の拠点ビル内に整備する「市民交流プラザ」の整備基本計画を策定した。「函館のまちを舞台に未来を創る人たちを育む場」を基本コンセプトに、若者世代を中心に人と人とをつなぎ、用途に応じて多目的に使用できる空間を目指す。完成は2017年3月を予定し、市経済部中心市街地再生担当は「若者たちが気軽に足を運び、滞在できる場所をつくり、活性化につなげたい」としている。

 市中心市街地活性化基本計画の事業。本町地区の拠点ビルは地上19階、地下1階建てで、5階以上が分譲マンション、4階に市が同プラザを整備し、3階以下には商業施設が入居。17年3月の完成を目指して工事が進められている。

 基本計画は、商業施設や公共施設などの企画、設計を手がける乃村工藝社(東京都港区)に策定業務を委託。昨年12月から今年2月に3回のワークショップを開き、市内の学生や会社経営者、まちづくり関係者からの意見をまとめ、計画に反映させた。

 プラザの目的は交流、公益活動の支援、文化・芸術の振興に置く。09年に閉店した旧グルメシティが営業していた時代のように、若者世代を中心に多くの人が行き交い、滞在できる場所を整備し、新たな発信や創造、周辺へのにぎわい創出の拠点としたい考えだ。

 1115平方bの空間は多目的ホール、フリースペース、ギャラリーなどとして利用でき、全体に可動式の間仕切りを設置。中央部は円形に区切ることも可能で、音響、防音、照明、ステージなど多用途に利用できる設備を用意。演劇や音楽公演、企業による新商品の発表会のほか、学生の学習スペースとしての利用など、それぞれの目的に合わせて活用できるのが特徴だ。

 今後、6月に実施設計を委託する事業者を公募し、年内をめどに策定。16年度予算に整備事業費を盛り込む。施設には指定管理者を導入し、施設の維持管理、自主事業の企画、実施など柔軟な運営を目指す方針。同担当の平井尚子参事1級は「情報系企業の誘致など、経済施策ともマッチングさせていく」と話している。

提供 - 函館新聞社

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