駒ケ岳火口 現地調査 静穏な状態続く 函館地方気象台

update 2015/5/27 10:29


 【森】本格的な登山シーズンの到来を前に、北海道駒ケ岳(1131b)で26日、札幌管区気象台による調査観測が行われた。函館地方気象台の職員2人も同行し、火山活動に異常がないか目視や機械を使って調査。昨年と比べて変化がなく、静穏な状態が続いていることを確認した。

 駒ケ岳は札幌管区気象台が「常時観測火山」に指定しており、望遠カメラや地震計、全地球測位システム(GPS)などを用い24時間体制で監視している。

 この日は通常の登山で進むことが許可されている「馬の背」(標高900b)をさらに越えた火口付近まで近づき、現地調査を実施。前年に設置したデータロガーと呼ばれる温度などを計測・記録する装置を回収しながら、新たなセンサーを設置。このほか、1929年(昭和4年)の噴火でできた直径約200bにおよぶ「昭和4年火口」などを、赤外線を用いた熱映像装置で地表温度を計測した。

 同行した函館地方気象台の山岸晋火山防災官は「奮起や地熱など、昨年と比べても大きな変化はない。今のところ静穏が続いているが、この状態がずっと続くという保証はないので、登山する際には気象庁のホームページなどで火山活動を確認した上で行ってほしい」と呼び掛けた。

 また同山では本年度中に山頂部に新たな計測機械を設置する計画もある。雪が降る前までにカメラや広帯域を計測できる地震計、傾斜計などを設置するという。

 駒ケ岳は1998年の小噴火以降、入山規制がかけられた。2000年には6回の小規模な水蒸気噴火が観測されたが、その後は静穏が続いたため、10年に規制が緩和されて以降、制限付きながら入山が許可され、赤井川登山道から「馬の背」までの登山ルートのみ登ることが認められている。今年も6月1日に登山が解禁され、10月31日まで登ることができる。

提供 - 函館新聞社

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