函館市内で免税店急増…昨年比7倍の49店
update 2015/5/26 10:21
外国人旅行客の旺盛な消費需要を取り込もうと、函館市内では免税店が急増している。札幌国税局によると、市内の免税店は4月1日現在で49店。対象品目の拡大や免税申請手続きの簡素化などを追い風に、前年同時期の7店から7倍に増加した。小売店は免税品の売り上げを軒並み伸ばしており、地域経済の活性化に向け、関係者は増加する訪日客に期待を寄せている。
市内の免税店は、昨年10月に免税対象品目が食料品や化粧品を含む全品目に拡大されたことを受け、同月には21店舗に拡大。今年4月には免税手続きを委託できる制度などが創出され、さらに増加した。
中華圏の旧正月である春節の休暇期間中(2月18〜24日)は、爆買い≠キる外国人旅行客の姿が函館市内でも多数見られた。棒二森屋(若松町)では、2月の免税対象品の売り上げが、前年同月比で約7倍を記録。丸井今井函館店(本町)でも化粧品の売り上げが約5倍に達した。
全国展開する大手免税店のラオックス(東京)は22日、函館市末広町の金森洋物館内に「函館赤レンガ店」をオープン。電化製品や雑貨などが並ぶ店内は連日、中国や台湾からの旅行客でにぎわいをみせている。同店の山崎隆弘店長は「売れ筋は化粧品関連。合計で1万円程度買い物する客が多く、中には10万円相当のカメラを購入した客もいた」と話す。
4月の免税制度改正では、クルーズ船の寄港時に免税店を臨時出店する手続きも簡素化された。札幌国税局の担当者は「海外からの定期航空便やクルーズ船を迎え入れる函館は、免税店の増加傾向が続くのでは」とみている。棒二森屋の岩岡正剛店長は「全売り上げに占める免税品の割合が急速に高まっている。戦略を練り直して、ビジネスチャンスにつなげたい」と話している。
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