海藻「ダルス」使ったそば 久蔵が開発

update 2015/5/14 10:18


 函館市南茅部地区の二本柳旅館内にある「手打ちそば久蔵(きゅうぞう)」(豊崎町64、二本柳芳樹社長)が、海藻「ダルス」を使ったそばを開発した。海の幸と山の幸が合体した珍しいそばで、豊富な栄養成分が特徴。6月から1日限定10食を提供する予定だ。

 日本蕎麦(そば)協会公認の蕎麦鑑定士2級を持つ片山隆さん(65)=七飯町大沼町=が、新聞記事でダルスが三大栄養素の鉄、ヨウ素、ビタミンAをバランスよく持っていることを知ったのがきっかけ。そばには五大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル)が豊富に含まれており「そばとダルスが互いに補い合うことによって栄養価値が増す」(片山さん)と考え、常連客として知り合いだった二本柳社長(54)に提案した。

 二本柳社長がダルスの粉末化を試みたが、実現しなかった。そこで、塩抜きしたダルスを細かく粉砕して生地に練り込むことでそばを完成させた。原藻は同地区の野村水産(野村譲社長)から仕入れる。

 ほのかに磯の香りがして、コンブでもワカメでもない独特の風味が感じられる。麺に弾力があり、食べ応えがある。もりそばとして出すが、商品名や価格は未定。6〜8月に提供したい考えで、二本柳社長は「地産地消のそばなので、ぜひ食べてほしい。未利用資源の有効活用にもつながる」と期待する。

 ダルスはコンブの養殖ロープに繁茂し、コンブ漁が盛んな同地区では厄介者扱いされてきた。カナダやアイルランドではサラダやスープなどに使われるが、日本では収穫対象になっていない。国内でも「海藻を使ったそばは珍しいのでは」(片山さん)としている。

提供 - 函館新聞社

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