コンテナ取扱量5.5%増、昨年度の函館−釜山航路
update 2015/5/6 10:10
函館港唯一のコンテナ航路、函館−釜山(韓国)航路の2014年度のコンテナ貨物取扱量(速報値)は、前年度比5・5%増の2513個(TEU=20フィートコンテナ換算)となった。ホタテの貝殻や中古自動車部品の輸出が伸びたことが要因とみられ、輸出量は輸入を上回り、過去最多となった。
同航路は2005年から南星海運(韓国)が開設し、ことしで10年目を迎える。中国の各港を回っており、昨年12月から毎週火曜日に函館に寄港している。
市港湾空港振興課によると、昨年度の輸出は前年度比約9%増の約1300個と好調だった。中でもホタテの貝殻は韓国などでカキの養殖に使われており、輸出製品の約3割を占める。また、中古自動車部品の取扱量が増えたほか、廃プラスチックやペットボトルの取り扱いが例年並みに推移した。ただ、海産物の漁獲量が減少し、サケやマス、スケソウダラなどの輸出量は伸び悩んだ。
一方、輸入は1205個と前年度から微増。東日本大震災から4年が経過し、震災関連需要は落ち着いたものの、ヨーロッパからの原木や製材の取り扱いが伸びた。また、事業用の果物の缶詰や船用品も堅調に推移した。
コンテナ取扱量は東日本大震災が発生した11年度の3400個をピークに減少傾向にあったが、「震災前の10年度と比較すると、取扱量は着々と増えており、今後も増加が期待される」(同課)としている。
本年度もホタテ貝殻の輸出や原木の輸入が好調に推移しているといい、幸先の良いスタートを切っている。同課は「首都圏や道南の企業を中心としたポートセールスを強化し、取扱量の増加に取り組んでいきたい」としている。
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