市場取扱額 昨年度実績 水産物4・7%減 イカ不振影響
update 2015/5/1 10:09
函館市は、昨年度の水産物地方卸売市場と青果物地方卸売市場の実績をまとめた。水産物市場の取扱金額は前年度比4・7%減の165億8320万円で、主力のスルメイカの不振が響いた。青果物市場も同4・2%減の111億1695万円と振るわなかった。
水産物市場の取扱数量は同18・7%減の2万9593d。スルメイカは冷凍で26・5%減の1万1223dと落ち込みが大きく、生鮮も17・4%減の3527d。単価は、生鮮が水揚げ不足の影響で前年度から約9%増の1`363円と上昇したことで、取扱金額は同10・2%減の12億8265万円。冷凍は同26・2%減の39億3752万円にとどまった。市農林水産部は「イカは資源はあるといわれるが、分布地帯が変化していることが影響している」と分析する。
このほかの魚種では、サケが前年度の不漁から一転、数量で同24%増、金額も同48・5%増と好調だったが、ホッケは海水温上昇による不漁が影響し、数量で同24%減、金額も同8・6%減だった。このため単価は1`457円と、前年度から20%上昇した。
青果物市場の取扱数量は同5・3%減の4万8244d。前年度の数量を上回ったのはホウレンソウ、ハッサク、リンゴ、ナシ、スイカの5品目のみで、野菜は本州産が中心となる今年2月に、北関東での低温が続いたことが響いた。
同部は人口減少やライフスタイルの変化による野菜と果物の消費減少を主な要因に挙げており「消費拡大に努めながら、野菜を無駄にしない調理の仕方も広めていきたい」としている。
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