函館発展へ期待と課題 統一地方選終了 有権者の声
update 2015/4/28 10:14
函館市長選、函館市議選が26日に終了し、統一地方選後半戦が幕を閉じた。大間原発(青森県大間町)の建設差し止め訴訟の是非が争点となった市長選は、司法の場に訴えた現職が新人を破り再選。大間訴訟が市民の支持を受けた格好となった。市議選では新人4人が念願の初当選を果たし、議会に新風を吹き込むものと期待される。貴重な1票を託した有権者に市政への期待と注文を聞いた。
市長選は約6万6000票もの大差で決着。上野町の会社役員高橋泰助さん(63)は「順当だと思う。これまで国や事業者に無期限凍結を求めてきたのに対応してもらえなかった経緯を理解していないのでは。国とのコミュニケーションが取れないという話も聞いておらず、主張としては弱かった」と振り返る。2期目に向けて「原発の代替エネルギーとして木質バイオマス導入に補助するなど、自然エネルギーの推進に力を入れてほしい」と提起する。
船見町の自営業藤田正男さん(49)は「大間訴訟は英断。観光都市として大間で事故が起きた場合、人が入って来られなくなるなどの大きな影響が及ぶので、このまま訴訟を継続してもらいたい」と話す。
大間問題に加え、北海道新幹線開業を生かしたまちづくり、中心市街地の活性化、人口減少への対応など市政の課題は山積。本通の無職佐々木秀子さん(76)は「引き続き大間原発の稼働中止に全力を注ぐとともに、子育て支援など若い世代が過ごしやすいまちづくりの推進を期待。北海道新幹線は生かすも殺すも市政次第。札幌延伸後も通過点にならないよう、常に先を見据えて取り組んでほしい」、富岡町の無職川田宏さん(72)は「長年函館に住んでいるが衰退は明らか。本気で函館を変えようと行動してくれそうな人に投票した。特に中心街の活性化は急務。市長が先頭に立ち、市議一人一人がそれぞれの得意分野で力を発揮して」、山の手の無職関口洋平さん(65)は「人口が減り、函館は元気がなくなっている。北海道新幹線開業を契機に、市内全域に活気が取り戻るよう市長には頑張ってもらいたい」と訴える。
一方、的場町の病院職員斎藤典代さん(50)は「(市長選で)2万を超す批判票が入った結果は『それだけ思いの違う市民の声がある』ということ。真摯(しんし)に受け止め、函館の将来を考えてほしい」と指摘。「企業誘致も進め、若者が活躍できる環境をどんどんつくってもらいたい。新幹線開業も間近なので、4年間で魅力ある観光のまちづくりに期待したい」。
市長には医療・福祉の充実、経済活性化、子育て支援などに対する手腕も求められる。田家町の主婦須藤淑さん(77)は「後期高齢者として福祉政策に期待。(デイサービスなど)施設を利用する人やそこで働く人たちに、少しでも恩恵がある社会になってほしい」と要望。山の手の嘱託職員青野信雄さん(73)は「人口減少は深刻な問題で、若者の流出を食い止めるためにも大手企業を誘致するなど、経済政策を最優先に進めてもらいたい」と期待を込める。
大川町の主婦新谷サツ子さん(78)は「2期目となる市長には、これまで以上に大間原発の問題や福祉、子育て支援策に力を入れてもらいたい」、深堀町の会社役員上貞幸丕さん(69)は「選挙で掲げた公約を実現できるか見極めるとともに、より良いまちづくりのためには、市民と政治家が協働で課題に取り組んでいく必要がある」と注文する。
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