北洋資料館でベーブ・ルースのサインボール展示
update 2015/4/21 10:18
1934(昭和9)年11月に開かれた日米野球函館大会の始球式に使われ、アメリカの国民的ヒーロー、ベーブ・ルース(1895〜1948年)や、日本選抜主将で函館太陽倶楽部(オーシャンクラブ)でプレーした久慈次郎捕手(1898〜1939年)のサインが入ったボールが、函館市北洋資料館(五稜郭町37)で展示されている。同館の古川志乃館長は「野球に興味のある人に足を運んでもらい、北洋漁業にも関心を寄せてくれれば」と来館を呼び掛けている。
このサインボールは、始球式を行った当時の函館市議会議長(後の第7代函館市長)登坂良作氏(堤清六の妹・ハルと結婚)の長男で、東京在往の幸作さん宅に保管されていたものを、2012年に旧ニチロ(現マルハニチロホールディングス)OBで構成するニチロ会の加藤清郎会長が受け取った。13年からニチロビル内で披露していたが、今年3月末に市立函館博物館に寄贈。北洋資料館は、同博物館所蔵の北洋漁業に関する資料を展示している関係から、ボールの公開が決まった。
日米野球函館大会は、この年の3月に発生した函館大火からの復興を願った久慈捕手が開催を熱望し、久慈捕手や第8代日魯社長の谷脩治氏の尽力で実現した。それから80年を経て、サインの一部はかすかになってきたが、ボールにはつやがあり、縫い目はしっかりしている。
加藤会長は「ボールは函館と日魯の深い関係を周知する活躍を得た。ベーブ・ルースは投手として94勝、打者として714本塁打を記録した大選手。日本ハムの二刀流、大谷翔平選手も彼のような成績を残せるように頑張ってほしい」と話した。
開館時間は午前9時〜午後7時(11〜3月は同5時)。入館料は一般100円、小学生〜大学生50円(市内に在往または通学する小・中学生は無料)。
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