函館市 人口27万人割れ
update 2015/4/17 10:10
函館市の住民基本台帳に基づく市の人口は、3月末現在で26万9628人と、27万人を割り込んだ。西部地区や2004年に合併した旧4町村での減少が顕著で、合併後の10年間で3万512人減少。少子高齢化や若者が職を求めて転出する傾向に歯止めが掛かっていない状況が続いており、26日告示の市長選でも人口減少問題が大きなテーマの一つとなりそうだ。
市のまとめによると、3月末の住民基本台帳人口は前月比1136人減。3月は例年転出が多く、4月末は転入が増えるため27万人台に戻る見通しだが、ここ数年は年2500〜3000人台で減少しているため、「いずれは26万人台で推移する」(市企画部)としている。
市の人口は04年12月の旧渡島東部4町村(戸井、恵山、椴法華、南茅部)との合併直後で30万140人だったが、減少傾向は止まらず、08年3月に29万人を割り、11年12月に28万人を割っている。
05年12月から昨年12月までの10年間で、死亡数が出生数を上回る「自然減」は1万5555人、転出数が転入数を上回る「社会減」は1万5264人に上る。このうち西部地区20町の減少数は10年間で3843人(減少率15・8%)、旧4町村も4016人(同23・5%)と著しい。昨年4月には過疎地域の指定が旧4地域限定から全市域に拡大されており、今年行われる国勢調査でも人口減少が見込まれる状況となっている。
26日告示の市長選に出馬を予定する2氏も、人口減少に対応した政策を打ち出している。
現職の工藤寿樹氏は人口減少を交流人口の増大で補う考えを打ち出すとともに、学童保育所への支援強化などを通じて子どもを産み育てやすい環境を整備する考え。新人の広田知朗氏は子育てや人づくりのための予算を拡充するとし、若者や女性を対象とした懇談会の設置や、人口減を見据えた市職員数の削減などを掲げている。
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