芹沢さんの考古学研究を集約 没後10年記念し函館の横山さん
update 2015/4/12 10:23
日本の考古学者で、七飯町峠下の聖山遺跡の発掘調査も手掛けた故芹沢長介さん(1919〜2006年)の没後10年を記念し、私設「北海道考古学研究所」(函館市高丘町)を主宰する横山英介さん(72)が、自ら発行する会報「斬新考古」で芹沢さんの研究にかかわる論文をまとめた。横山さんら芹沢さんのもとで遺跡調査に携わった教え子13人が論文を寄稿し、遺志を継ぐ思いを新たにした。
芹沢さんは旧石器時代、縄文時代研究の国内第一人者で、79年に聖山遺跡を発掘調査した。東北大や東北福祉大の名誉教授にも就いた。横山さんは明治大で考古学を学び、1966年3月卒業。67年から5年間、東北大で芹沢さんの助手として遺跡調査に携わった。
今回で3号となった斬新考古では「芹沢学≠フ底流をゆく」と題して特集。寄稿者それぞれが研究成果を執筆した。横山さんは「北海道考古学、5つの論点—その後」と題して、本道の稲作起源や焼畑農業についてまとめた。
芹沢さんの命日に当たる先月16日に発行した。A4判42n。500部作製した。1部1200円。
横山さんは「芹沢先生には考古学は実証主義が原点だということをたたきこまれた。『芹沢学』を知る1冊になれば」と話す。
購入希望者は横山さん(рO90・7645・1163)へ。
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