道内3人目 藤村さん「電卓士」に

update 2015/4/10 10:17


 函館商業高校(川眞田政夫校長)の会計ビジネス科を今春卒業した藤村園子さん(18)が、日本電卓技能検定協会が主催する電卓技能検定試験で5つの称号全てを取得し、「電卓士」に認定された。道内で3人目。藤村さんは「取得できるとは思っていなかった。うれしい」と笑顔を見せている。

 検定試験は年5回で、段位受験者は全員、共通の問題(乗算、除算、見取算、伝票算)を解く。事前に申告した段を受験し、基準点に達すると合格となり、初段から10段の段位に応じて5つの称号が与えられる。2010年度からは、全ての称号を取得した人を「電卓士」として認定。同校では、藤村さんの2学年上の小松麻梨乃さん(当時2年)が道内で初めて電卓士となって以来、2人目の認定となる。

 藤村さんは左利きで、電卓をたたくのは右手。高校入学後に電卓を始めたが、「授業では右利きの人に合わせて指導するため、指のポジションは自分なりに研究した」と苦労を話す。

 1年次の2月に正速士(6段)を手にした。2年次の7月には、一度不合格だった悔しさをばねに教士(8段)に、2月に範士(9段)に合格。この頃から電卓士を目指そうと決意を固め、3年次には7月に速士(4段)、2月に正士(2段)を取得した。

 試験では、40分間ひたすら電卓をたたき続ける集中力を要する。藤村さんは「(所属していた」珠算部で全道大会に出場した経験が精神力を鍛えてくれた」と回顧。それぞれの段位を取得するのに、レベルの維持と継続力も必要だ。

 4月から小樽商科大に進学。藤村さんは「範士の上の『名人』の称号にも挑戦してみたい」と意気込む。道内では前人未到の称号に向け、大学でも努力を重ねていく。

提供 - 函館新聞社

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