JR北海道、大沼のホテル売却へ

update 2015/4/9 10:25


 【七飯】JR北海道は8日、七飯町のホテル「クロフォード・イン大沼」(大沼公園駅近く)と旭川市の「ロワジールホテル旭川」を売却すると発表した。売却益は2軒合わせて約10億円を見込んでおり、安全対策と北海道新幹線の開業対策に充てる計画だ。クロフォードは営業を継続したまま今後売却先をみつけ、交渉に入る方針だ。

 クロフォードは1993年に開業。敷地面積は2万340平方b、延床面積は2125平方b。客室は30室を有する。同社が所有するホテルの中では唯一、観光地に立地するリゾートタイプのホテルで、子会社が運営を担ってきた。大沼の自然に囲まれ、観光客に人気だったが、開業以来赤字が続いていたという。

 ホテル2軒の売却は3月20日の取締役会で決定。北海道新幹線開業を来年3月に控えていることに加え、事故やトラブルが相次いだことから安全対策に多額の費用を必要としており、同社は「新幹線開業と安全対策に経営資源を集中させなければならない」と説明する。

 2軒とも本年度中の売却を目指しており、旭川のホテルはすでに売却に向けた交渉に入っている。180人ほどの雇用継続も決まっているが、大沼はこれから売却先をみつける段階。同社は「20人を雇用しているが、今後は未定」とする。

 ◇営業継続を切望

 同ホテルと連携して遊覧船と宿泊を絡めた観光プランを提供する大沼合同遊船の小泉真社長(54)は「大沼地区から宿泊施設が減ることは、大沼観光にとって大打撃。売却後もこれまでと同じく継続して営業することを望む」と痛切に訴える。大沼町の飲食店「キッチンさわで夢屋」の澤出明宏さん(46)も「通過型観光に拍車がかかってしまわないか不安。今後もホテルとして継続運営してもらいたい」と話した。

提供 - 函館新聞社

その他の新着ニュース

前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです