臼尻に昆布加工場完成
update 2015/4/8 10:14
函館市南茅部地区の漁業・加工業者で構成する道南伝統食品協同組合(町田晴雄理事長)が臼尻町に建設していた新工場の竣工式が7日、同工場で開かれた。旧工場の老朽化が進んでいたことから土地を取得し、産学官金が連携して新たに昆布の粉末工場を建設。大型の昆布乾燥機を導入し、とろろ昆布など独自商品の生産増大を図る。
新工場の面積は約500平方b。総事業費は1億5000万円で、工場建設には総務省の「地域経済循環創造事業」の補助金を活用したほか、北洋銀行から支援を受けた。
「昆布のうまみを引き出すためには乾燥作業が重要」(同組合)とし、老朽化していた乾燥機も刷新。道立工業技術センターが新型の昆布専用乾燥機の設計技術を提供、経済産業省の「中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業」の補助を受け、約2500万円で導入した。同組合は「作業量は最大で3倍になる」とする。
同組合は、昆布の粉末を年間で約20d製造。主力のとろろ昆布のほか、ふりかけや菓子などの加工品を通信販売している。昨年度の売上高は4億7000万円で、新工場の稼働により、5年後は5億5000万円の売り上げを目指す。
竣工式には関係者約60人が出席し、工場の完成を祝った。町田理事長は「高品質の商品を製造し、新しい得意先を増やしたい」と意欲をみせるとともに、「新工場の建設を地域の雇用拡大につなげたい」と話していた。
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