作業船転覆 台船を移動し調査

update 2015/3/31 10:44


 函館沖で作業船「第18明祐」(19d、4人乗り組み)が転覆した事故で、函館海上保安部と国土交通省運輸安全委員会事務局函館事務所は30日、函館港中央埠頭に運ばれた作業船が曳航していた台船を、同海保職員や事故調査官が調査した。同海保は行方不明の長崎県南松浦群在住の40代男性とみられる乗組員の捜索を続けているが、発見につながる手掛かりをつかめいていない。

 函同海保によると、午前11時10分ごろ、作業船を所有する船会社「パールライン」が手配した函館市内の業者の作業船(199d)が、宇賀浦町付近の海岸で座礁した台船を引き出して曳航し、午後0時45分ごろに中央埠頭に運んだ。同1時ごろに海保職員約5人が、船内や船に傷などがなかったか調べた。

 函同3時半ごろには、運輸安全委員会事務局函館事務所の地方事故調査官と事故調査専門官の2人が調査を開始。約30分にわたって写真を撮ったほか、作業船が曳航するためにつなげていたロープやロープを掛ける曳航柵を見たり、ロープの直径の長さを測るなどした。梅田義将地方事故調査官は「作業船を引き揚げ、(救助された)永田(勝行)さんから話を聞くまで、原因は分からない」としながらも「(事故当日)風が強く吹いていたので、何らかの影響はあったのではないかと思う」と話した。

 函この日は午後4時まで、同海保の巡視艇ゆきぐもと、千歳航空基地の航空機が、立待岬から恵山岬までの間を捜索したが、不明の乗組員を見つけることはできなかった。31日も同じ態勢で朝から捜索する。

提供 - 函館新聞社

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