観光振興策語り合う 統一地方選 立候補予定者8人が討論
update 2015/3/19 10:20
4月3日告示の道議選函館市区に立候補を予定する8人による、観光政策についての討論会が18日、花びしホテルで開かれた。来年3月の北海道新幹線開業や外国人観光客の増加を見据え、各候補予定者が課題や政策について、それぞれに意見を述べた。
道内の観光関連業者でつくる「北海道観光を考えるみんなの会」が主催。観光施策に特化した討論会は初めてで、16日の道知事選・札幌市長選候補予定者対象に続く開催。約300人が耳を傾けた。
討論は4つのテーマで行われた。このうち函館経済における観光の位置付けと課題について、1泊2日中心から2泊以上、広域連携や体験型観光への転換が必要との見解が多かった中、民主党現職の高橋亨氏は「道の本年度予算は観光に6億円しか付いていない。道議会一丸となって議員連盟を作りたい」と強調。自民党現職の佐々木俊雄氏は「子ども向けの施設がない。将来的には水族館や動物園などの施設整備も可能では」と述べた。
観光振興への具体的政策を問うテーマでは、無所属新人の広田知朗氏が「知人が五稜郭に行くために五稜郭駅で降りたが、結局タクシーを使った。観光客目線を持つべき」と指摘。民主党現職の平出陽子氏は「子ども向けの函館学検定や観光ガイドの創設を提案したい」と訴えた。
外国人観光客の受け入れ準備に関しては函館空港国際線ターミナルビルの拡充が必要との意見が多く、自民党現職の川尻秀之氏はこれに加え「空港からすぐ温泉に入れる地域は国内にない。湯の川温泉街のアピールを」、共産党新人の本間勝美氏は「日本国内の空港ではイスラム教徒向けの礼拝室を設けているところもある。早めの整備が必要」と述べた。
また、新幹線の札幌延伸を見据えたビジョンに関する設問では、公明党現職の志賀谷隆氏が「行政が新函館北斗駅の駅前整備に本腰を入れ、きちんと開発することが大事」と指摘。民主党新人の見付宗弥氏は「新幹線で東北との経済圏を確立させることで、東日本大震災からの復興にもつながる」と述べた。
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