道南農試、夏どり長ネギの品種特性明らかに
update 2015/3/16 10:29
道総研道南農試(北斗市)と花・野菜技術センター(滝川市)が、夏(8、9月)どりに特化した露地長ネギの品種特性を明らかにした。@太いA外観が良いB長持ちするC粘液が少ない—の重要4項目で評価したところ、8月どりは「夏山一本太」「夏扇パワー」「冬山一本太」、9月どりは「夏山一本太」「夏扇4号」「夏扇パワー」の計6つを有望品種とした。
露地物は通常、8月から10月にかけて出荷量が増え10月にピークが来る。しかし、出荷量が増える秋冬に向けて単価が下がる傾向にある。そこで流通量が少なく単価が高い8〜9月に前進出荷すれば、高収益を確保できると考え、2013、14年度の2カ年で8月どり11品種、9月どり14品種の特性を調査した。
道南農試や花・野菜技術センターなど計6カ所で試験。その結果、標準品種「北の匠」に比べ、8月どりは4項目のうち収量、外観、長持ちの3項目で高評価だったのが夏山一本太、夏扇パワー、冬山一本太。9月どりでも粘液量を除く3項目で夏山一本太、夏扇4号、夏扇パワーの評価が高かった。
道南農試の植野玲一郎研究主任(43)は「道南で多く作付けされている北の匠は良い品種だが、生産者の間では『もっと良い品種があれば採用したい』というニーズが高い。収益性の高い時期に出荷するため、今回の成果を品種選定の参考にしてほしい」と話す。
12年のデータでは、長ネギの市町村別作付面積は北斗市が98fで全道1位、七飯町が95fで同2位となり、野菜農家の経営を支えている。
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