函館調理師養成専門学校、9月末で閉校

update 2015/3/12 10:13


 函館調理師養成専門学校(富岡町2)を運営する函館佐藤学園の佐藤武憲理事長は11日、同校を9月末で閉校することを明らかにした。少子化や学校間競争などの影響で学生が減少したことが要因。調理師養成施設としては道内で最も古く、1962年の開校から53年の歴史に幕を閉じることになる。

 同校は1年制の昼間部と1年半制の夜間部を設置し、これまでに3000人以上の卒業生を輩出。2004年7月には、介護食士の養成講座を道内で初めて開いた。

 開校まもなく全国から学生が集まり、1970年代のピーク時は350人ほどが在籍。近年は少子化に加え、専門学校の多様化で高校生の進学先が分散したことなどから、学生数は年々減少。市内の高校で調理師資格が取得できるコースが新設されたことも影響し、本年度は9人まで落ち込んでいた。講師の高齢化も進み、後継者不足も深刻化したことなどから閉校する方向で検討を重ね、15年度は新入生の募集を停止していた。

 この日は卒業式が行われ、昼間部3人と夜間部1人が学びやを巣立った。残る夜間部の5人は、卒業となる9月まで学習を続ける。佐藤理事長は「時代の先駆けとなって運営し、これまで十分社会的責任を果たしてきた。卒業生にはそれぞれの行き先で頑張ってほしい」と話した。

提供 - 函館新聞社

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